2泊3日で沖縄へ行ってきました。目的は人探しと知人に会うため、そしてパワースポット久高島を訪ねること。仕事半分プライベート半分です。
那覇市役所の高齢者福祉課の正式名称は「ちゃーがんじゅう課」お元気ですか?という意味の方言だそうです。この発想も人当たりも、どこか可笑しみがあって柔らかなのは南国特有でしょうか。うれしくなってきます。お力添えもあって人探しの旅は無事成果を得ることができました。
兄弟姉妹なのに、もう長いこと会ってないんだわとか、元気にしてるのかねえ…なんて聞くとついお節介、それに好奇心も少し。戦後の苦難を乗り越えて来られた先輩方です。置き去りにした過去もあるでしょう。お悩み解決しますなんておこがましい。せめて一緒に考えて代わりに体を動かすだけです。
権利擁護は文字通り「人の権利を守り支える」ことです。私共の仕事はすべてこのためにやっていますから、大事なキーワードです。
ではここで問題です。こんな場合どう考えますか?
あなたが成年後見人を務める高齢者は、パチンコが大好きで毎日出かけます。あなたは通帳を預かってお金の出入りを管理しますが、本人はといえば、今日も負けたからお金をくれと言ってきます。
あなたには財産を守る「責任」がある。一方で本人は自分のお金を好きにして良い「権利」がある。さてあなたは、お金を渡す?渡さない?
実は正解はありません。パチンコがたばこでもお酒でも公共の福祉に反しない限り、どんな趣味でもどんなお金の使い方でも「本人がするように」代わりに判断するのが基本です。じゃあ、どんどんお金を使って、あげくに生活破綻するのを眺めてれば良いかといえば、そんなはずありません。だって本人は判断能力が欠如しているのです。
つまり唯一の正解なんてものは無い世界です。趣味と浪費。管理と破綻。その間を模索し続けるのが権利擁護です。後見人は指導者ではなく伴走者です。本人の意思が不十分でも粘り強く確認する、または想像する。そこに公共の福祉や公序良俗といった社会の物差しとのバランスを図る。AIに頼れない、100点はない。そんな手探りで手作りの日々だけど、実はここに知的刺激があってワクワクします。
お客様と淡路島へ日帰り旅をしました。
「たまには外へ出ませんか?ドライブでも」とお誘いしてみたところ、思いがけずとんとん拍子に日取りが決まり、出掛けることになりました。子どもの頃に遊んだ神社、ン十年前に入学された小学校など思い出の場所を巡って、お昼には海の見える食堂で海鮮丼を頂きました。
「西側の海と大阪湾側の海、決定的な違いは何だと思いますか?」え、海の色ですか?「江田島の海軍兵学校は何をする所か知っていますか?」は、特攻の訓練です(違います)道中トークはやられっぱなし。ホント昔のインテリゲンチャって博識で頭が下がります。
終始上機嫌で過ごされる姿を見ながら、やりたいことはできるときにやっておくべきなんだと、改めてそう思わされた一日でした。
わが事務所は行政書士だけれども、こんな風に人生丸ごと受け止めて一緒に歩ける存在でありたいと思います。
個別相談が増えてきました。ありがとうございます。
ひとりひとりのご相談は状況も背景も違うので、丁寧にひとつずつ支援策を練って提案する、それに尽きます。でも次、次と前のめりで対応しているとき、ハタとひいて全体に思いを致してみると、これがなんとも感慨深いのです。
産地の刃物商、尺八の師匠、絵画作家、引退されたお医者さん、元パチプロ、スポーツインストラクター、超の付くお金持ち。。。これでもかとユニークな方々のご来訪が続きます。
諸先輩の歩んで来られた道のりはとても興味深く、好奇心の強い私は根掘り葉掘り人生談をお聞きします。悩みの根っこは皆、頼れる身寄りが近くにないこと。しかし百者百様、個性的な方々は長年に渡りめいめいの紆余曲折を経て遂にここへ辿り着かれたわけで、巡り合わせの妙といいますか、諸行無常なんて言葉が頭をよぎります。
人様の人生を丁寧になぞるのは興味ばかりではなく、ご支援にあたり物事の見方・考え方を知るためです。後見でも委任事務でも、私はこの先その人に成り変わって物事を判断するのですから当然。とはいえ一方で、先輩の人生を疑似体験することは、私自身の人生観をも豊かにしてくれる、そんな役得が確かにあります。今日も噛みしめるようにありがたく拝聴させて頂きます。
相続に関する相談が多いのが最近の傾向なのですが、単純な内容ではなく、相続に何か他の問題がからんでむずかしい、いえむずかしいというのではなく慎重に考えてみる必要がある、という内容が多いです。
そこで今月と来月のセミナーはすべて相続関係としました。
・相続と終活
・相続と遺言
・相続と成年後見
もちろん、家庭のお悩みは百家百様ですから、ここを糸口としていただき、応用・変形・バリエーション、ご一緒に考えていきましょう。
「相続問題」は「財産争い」ではありません。故人の遺産を遺族に移す手続きが相続で、そこに困難があればそれはすべて相続問題です。そして実は財産争い以外の問題が圧倒的に多いのです。多くの方にとって決して無関係ではないことを知って、心づもりをして頂ければと思います。
「はァ~~めんどう...」なんてタメ息をつきながら、沈痛な面持ちで相続手続きに奔走されたのでは、故人もいたたまれないはずです。しっかり準備して笑顔でスイスイ乗り切ってください!
はじめてコラムの担当をします副所長の芦田美和です。
普段は経理や、業務の補助者として所長のサポートする毎日です。その業務の中で、弊所が開催するセミナー茶話会の案内チラシ作成を行っているので、本日はそれにまつわる雑談といたします。
この何回か発行したチラシデザインには、私のこだわり部分があるのですがわかりますか?
それは、チラシ上部の古典文様です
今回の2025年5・6月号は、唐草文様ですが、過去には、七宝、青海波、桜を使ってきました。元々着物に興味があり、着付け教室に通い和柄の意味を知りました。吉祥文様といい、日本で古くから使われる縁起の良い柄で、日本の豊かな文化や、さまざまな思いが込められています。私自身も意味を持ってこの古き良きデザインを使っていきたいと考えています。
余談になりますが、弊所の玄関には七宝文様でできたオブジェも飾ってあります。七宝文様は同じ大きさの円を1/4ずつ重ねることで作られる幾何学的な文様です。円(縁)が四方八方に広がっていく、人との縁を願いまた、円満を願う文様です。
芦田 美和
最近、身元保証人についての相談を立て続けに受けました。
病院では入院時に保証人を求められます。でも高齢世帯は頼むあてがないという方も少なくありません。中にはお金を払って保証業者と契約する方もおられます。
しかし、あまり知られていないのですが、身元保証人は要りません。
なぜなら保証人を理由に入院を断ってはいけないと、厚生労働省が医療機関に指導しているからです。これは介護施設でも同様です。
(くわしくは下記のリンクをご確認ください)
医師法の第19条1項には「医師は正当な理由無しに診療を断ってはならない」とされていて、厚生労働省の通達では「身元保証人がいないことは正当な理由にならない」と言っているのです。さらにそれのみを理由に断ることは法に触れると付け加えています。
つまり、身元保証人には考慮の余地がありそうです。
...とはいえそうなると、
①緊急の連絡先、②お金のこと、③身元の引受け
この3つをどうする?という心配が残ります。
病院はそこが欲しいわけですが、患者も自分ごととして考えておかないといけないところです。身元保証人も保証業者も頼まずにどうするか?
実はありますす。
法律上、ちゃんと病院も患者側も守れる仕組みが。
(次回へつづく)
身元保証人がいないことを理由に入院拒否することについてpdf
(厚生労働省医政局)
令和5年度 全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料pdf
(8ページ目、厚生労働省老健局)
毎週開催しているおしゃべり茶話会。
以下はそこでお配りする話題資料の初めに書いている挨拶文です。
こんな感じでやっていますので、どうぞお気軽にお申込みください。
--------------------------------------------------------------------
ごあいさつ
本日は、おしゃべり 茶話会へお越し頂きまして
誠にありがとうございます。
当事務所のモットーは「長生きを喜べる長寿社会」です。
人生100年時代と言われますが、同じ長く生きるなら、できれば健康でいたいもの。また健康の度合に応じて目標を持ち、張りのある時間を過ごせるなら、この上ないと思います。
私共の事務所は、役所の手続や相続・遺言書等の作成を代わりにすることが主な仕事です。でもお客様にとってこれはあくまで手段で、本来の目的はご自分の人生を有意義に過ごされることでしょう。
おしゃべり茶話会は、この本来の目的である有意義な人生に役立てるよう、解決のヒントを持ち寄り、語り合える場にしたいと願っています。そのような機会は、私共にとってもお客様のことを深く理解し、よりご希望に添ったサービスにつながるものと考えています。
どうぞこの先も、繰り返しお越しください。
11月おしゃべり茶話会のスケジュールはこちら